犬の股関節形成不全

今日は愛犬がかかった病気、股関節形成不全について書いていきます。

犬の股関節形成不全ってどんな病気?

股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)とは、太ももの骨と骨盤を結合する股関節の形が異常な状態を言います。

股関節形成不全は、成長期の骨の発育過程で股関節の形成に異常が起こり、股関節の脱臼、または亜脱臼を特徴とした関節の病気です。

股関節とは、その名のとおり「股(また)」の関節で、お尻の部分(骨盤)と太もも(大腿骨)のつなぎ目の関節です。

骨盤には左右に寛骨臼という半円形の凹みがあります。そこに左右の大腿骨の半球状の部分(大腿骨頭)がキレイにはまって股関節は作られています。

この関節が滑らかに動くことで、後ろ足はスムーズに前後に動くことができます。

ところが、寛骨臼や大腿骨頭がいびつな形に成長してしまった場合、股関節がしっかりとはまらず、ゆるみが発生し、骨同士があたったりこすれたりすることで徐々に関節の炎症や痛みが出てきます。

犬の股関節形成不全の原因

先天性・遺伝

およそ7割が遺伝に関係しているといわれています。

大型犬・超大型犬は小型犬・中型犬よりも成長の度合いが数倍大きく、生後60日の間に急激に体重が増加するため、股関節へ過度のストレスがかかりやすいからだと考えられています。

後天性

発育期の生育環境が関係してきます。骨が急速に成長する生後60日の間に、股関節に対してどの様な力が加わるかという要因が、骨盤の形成に影響していることがわかっています。 この時期に肥満過度の運動(モノを引っ張らせるなど)を行うと、異形成を起こしやすいといわれています。

かかりやすい犬種

ラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバー、ジャーマン・シェパード、バーニーズ・マウンテンドッグ、ニューファンドランドなどの大型犬

この病気になった愛犬はミニチュアピンシャーです。
先天性・遺伝ということで、繁殖には向かないので去勢をすすめられました。

症状

  • 跛行(不自由な足どりであること)がみられる
  • 座るときに横座りになる
  • 歩行時に腰が左右に揺れる
  • 頭を下向きにして歩く
  • 階段やジャンプを嫌がる
  • 走らない など

股関節形成不全の多くは生後4ヵ月〜1歳までに発生しますが、痛みの症状は生後4ヵ月以降に年齢に関係なく現われ、徐々に悪化します。

片肢だけに症状が出ることは少なく、ほとんどの場合、片肢だけでなく両方の股関節に異常が出ます。

成長期が過ぎると痛みが和らぐことが多く、目に見える症状が軽減するため、よくなったようにみられますが、この間も継続したケアが必要です。

軽度の場合、飼い主さんが気がつくような症状が出ない場合がありますが、症状が進行し重度となった場合、足どりが不自由になったり、歩行困難になったりすることがあります。

愛犬の場合は6ヶ月頃に右後ろ足を上げて痛そうにしていたので、病院へ連れて行きました。右片肢のみの異常です。

動物病院での検査

立様・歩様検査

立して止まっている時の姿勢と歩いている時の様子から異常のある足(患肢)を確認する検査です。

触診

股関節の内側の筋肉の部分を触っておおよその判断ができます。

レントゲン検査

その他、関節液検査、CT検査、MRI検査など

犬の股関節形成不全の治療法

内科療法(内服薬、体重制限、運動制限、運動療法、理学療法)

消炎鎮痛剤により痛みを抑え、安静をとりつつ体重を適正になるまで減らします。

外科療法(股関節の手術)

予防として行われる場合と治療として行われる場合があります。

予防として行われる手術は、成長期に骨盤の発育を調整する方法や骨盤の角度を変えることで股関節を安定化させる方法などがあります。

治療として行われる手術は、大腿骨頭の摘出や関節包の除神経などで痛い部分を取り除いたり、人工関節に置き換える方法などがあります。

どちらの治療も目的は、痛みを和らげ、なるべく後肢の機能を改善する(維持する)ことです。内科療法で十分な治療効果が得られない場合は、外科療法が選択されることが多いです。

麻酔のリスク、術後安静にする期間、リハビリの方法、手術の費用などについて、飼い主さんと担当医でよく話し合って治療をしていきましょう。

手術の種類

大腿骨頭切除術(全年齢)

大腿骨頭の直接的な接触をなくし痛みを取り除きます。

若齢期恥骨結合固定術(生後3~4ヶ月)

股関節に電気を通すことによって骨の成長を停止させます。

2点骨盤骨切り術、3点骨盤骨切り術(生後10ヶ月未満)

骨盤を切断してボルトによりつなぐことにより脱臼を防いで炎症をやわらげます。

大腿骨頭全置換術(生後10か月以降)

痛みを持つ股関節を人工の関節に取り替える方法

愛犬は擦れている骨を削る「大腿骨頭切除術」という手術をしました。

犬の股関節形成不全の手術費用

手術費用は手術方法、動物病院よって異なります。

大腿骨頭切除術の場合、片肢 10万~30万

(診察・投薬・注射・検査・麻酔・処置料・入院料含む)

ワンちゃんの大きさでも費用は変わります。

両足だと40万前後

 

また股関節形成不全を放置し、形成不全が進行してしまうと難しい手術になるため

(大腿骨頭全置換術)片肢50万、両肢100万とさらに高額になります。

愛犬の場合は5日入院でかかった手術費用は17万弱、通院費用は3万円くらいでした。

術後のケア

術後、自宅でのケア(マッサージ)と通院し経過観察も重要です。

手術して退院後はこんな感じでした。

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 術後のマッサージ 参考動画

予防

生後間もない時期の過ごし方で発症率を軽減できると考えられています。

食事の管理

生後間もない大型犬種は、非常に食欲旺盛でごはんを与えたら与えられただけ食べてしまう子が多くいます。

食事する姿が愛くるしくて、ついついごはんを与えたくなりますが、後2~3ヶ月は適切な摂取量を守りましょう。

生後7ヶ月までは見た目が痩せてるくらいがちょうど良いです。

運動について

同じく生後間もないころは、関節が安定するまで、無理な運動をさせることは避けて下さい。

まとめ

あたりまえですが、犬は言葉を話せません。

毎日、触って痛がるところはないか、いつもと違う歩き方、座り方、寝る体勢などをチェックして病気をいち早く見つけてあげましょう。

 

成長期に多く発症するため、股関節形成不全になりやすい犬種の場合は、症状がなくても骨の形成が完成するあいだ(1~2歳)にレントゲン検査を受けたほうがいいですね。

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